――あなたの情報力を試すサイト。
最新記事
(04/17)
(04/13)
(04/08)
(03/25)
(03/24)
プロフィール
HN:
yoh
性別:
非公開
職業:
ソフトウェア開発業
趣味:
テニス、美術鑑賞、ひとり旅、オタク系全般
自己紹介:
しがない自営業のプログラマです。
ブログ内検索
アクセス解析
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
例題
前回に似たケース。アクション映画の大ファンであるBさんがネットでこんな記述を見掛けました。
「アクション映画スターの脱税が発覚」
続きを読むと、そのアクション映画スターは○野○男とのことです。「アクション映画の役者がそんなことをするはずがない!」と大慌てて検索したところ、十分信頼出来るニュース・サイトにおいて確かに「アクション映画スターである○野○男が脱税をしていた」という記事を見つけました。Bさんは何だかがっかりして、アクション映画を観るのが嫌になってしまいました。
じつは――
基本的には前回と同じです。その記述を書いた人間は大のアクション映画嫌いでした。たまたま脱税で検挙された○野○男がアクション映画スターであること知り、アクション映画の悪い印象を広めるためにそのような書き込みをしたのです。
ただし受け取る側では少々、メカニズムが異なります。Bさんはなまじアクション映画の大ファンであるだけに、判断を焦ってしまっています。
解説
「ある集合に属する一部の人間が何らかの悪いことをしていた」という事実を用いて、意図的にその集合全員のイメージ低下に用いることが出来るという点は同じことです。
ですが、なまじ親近感を抱いているだけに、冷静な判断が出来ず極論に至ってしまうことがままあります。振り込め詐欺と似たようなしくみだと考えてよいでしょう。
1・「○野○男の脱税が発覚」
2・「アクション映画スター○野○男の脱税が発覚」
3・「アクション映画スターの脱税が発覚」
Bさんの場合、「まさか」と思って自力で検索し、信頼出来るサイトで1や2の形の記事を見つけました。ここでBさんが「最初の情報は(3の形の)誤解を生み易い記述だった」と正確に分析出来ればよいのですが、そうとは限りません。
むしろ後から見つけた信頼の置ける情報を「アクション映画スターの脱税が発覚という最初の情報を裏付ける、決定的な証拠である」と受け取ってしまうことも十分に考えられます。
ちょっと待った!
問題点も前回と同じです。誘導なのか、たまたまそういう記述になっているかの判断は容易ではありません。
筆者の見解
振り込め詐欺は、確証バイアスによるものだと言います。詐欺師から「あなたの息子が逮捕された」と聞かされ、僅かでも「本当に息子が逮捕されたのかも」と疑惑を抱いてしまうと、「試しに息子に電話を掛けたら、出なかった」といった、どうとでも受け取れる情報を「逮捕されたから出られないのだ」と「息子が逮捕された」という疑惑を肯定する方向に解釈してしまうわけです。
上記の例なら、最初に読んだ悪意の記述がBさんにとってショッキングな情報であればあるほど、その後に得た情報がBさんにとってアクション映画スターについてのネガティヴな印象を肯定する方に作用する、ということになります。「これまでずっと応援していたのに、裏切られた」という感覚もあるかも知れません。
なお、今回のケースだと逆に判官贔屓して「アクション映画のスターがそんなことをするはずがない!」と報道された事実自体を全否定してしまう可能性もあり得ます。見た目は全く逆の反応と言えますが、どちらも「なまじ親近感を抱いているだけに、冷静な判断が出来ず誤って極論に至ってしまう」点は同じです。
確証バイアスについてはまた別に記事が書ければと思います。
演習
あなたが親近感を抱いているものを3つ挙げてください。
※その後、こちらを。
前回に似たケース。アクション映画の大ファンであるBさんがネットでこんな記述を見掛けました。
「アクション映画スターの脱税が発覚」
続きを読むと、そのアクション映画スターは○野○男とのことです。「アクション映画の役者がそんなことをするはずがない!」と大慌てて検索したところ、十分信頼出来るニュース・サイトにおいて確かに「アクション映画スターである○野○男が脱税をしていた」という記事を見つけました。Bさんは何だかがっかりして、アクション映画を観るのが嫌になってしまいました。
じつは――
基本的には前回と同じです。その記述を書いた人間は大のアクション映画嫌いでした。たまたま脱税で検挙された○野○男がアクション映画スターであること知り、アクション映画の悪い印象を広めるためにそのような書き込みをしたのです。
ただし受け取る側では少々、メカニズムが異なります。Bさんはなまじアクション映画の大ファンであるだけに、判断を焦ってしまっています。
解説
「ある集合に属する一部の人間が何らかの悪いことをしていた」という事実を用いて、意図的にその集合全員のイメージ低下に用いることが出来るという点は同じことです。
ですが、なまじ親近感を抱いているだけに、冷静な判断が出来ず極論に至ってしまうことがままあります。振り込め詐欺と似たようなしくみだと考えてよいでしょう。
1・「○野○男の脱税が発覚」
2・「アクション映画スター○野○男の脱税が発覚」
3・「アクション映画スターの脱税が発覚」
Bさんの場合、「まさか」と思って自力で検索し、信頼出来るサイトで1や2の形の記事を見つけました。ここでBさんが「最初の情報は(3の形の)誤解を生み易い記述だった」と正確に分析出来ればよいのですが、そうとは限りません。
むしろ後から見つけた信頼の置ける情報を「アクション映画スターの脱税が発覚という最初の情報を裏付ける、決定的な証拠である」と受け取ってしまうことも十分に考えられます。
ちょっと待った!
問題点も前回と同じです。誘導なのか、たまたまそういう記述になっているかの判断は容易ではありません。
筆者の見解
振り込め詐欺は、確証バイアスによるものだと言います。詐欺師から「あなたの息子が逮捕された」と聞かされ、僅かでも「本当に息子が逮捕されたのかも」と疑惑を抱いてしまうと、「試しに息子に電話を掛けたら、出なかった」といった、どうとでも受け取れる情報を「逮捕されたから出られないのだ」と「息子が逮捕された」という疑惑を肯定する方向に解釈してしまうわけです。
上記の例なら、最初に読んだ悪意の記述がBさんにとってショッキングな情報であればあるほど、その後に得た情報がBさんにとってアクション映画スターについてのネガティヴな印象を肯定する方に作用する、ということになります。「これまでずっと応援していたのに、裏切られた」という感覚もあるかも知れません。
なお、今回のケースだと逆に判官贔屓して「アクション映画のスターがそんなことをするはずがない!」と報道された事実自体を全否定してしまう可能性もあり得ます。見た目は全く逆の反応と言えますが、どちらも「なまじ親近感を抱いているだけに、冷静な判断が出来ず誤って極論に至ってしまう」点は同じです。
確証バイアスについてはまた別に記事が書ければと思います。
演習
あなたが親近感を抱いているものを3つ挙げてください。
※その後、こちらを。
つまりそれらについて、あなたは冷静な判断がし辛いと言えます。
PR
この記事にコメントする
※実在の個人、集団についてのコメントはご遠慮ください。